にじみ絵教員養成講座研究会の未来について思い
を語り、何か共通の方向性が感じられたところで、
参加者全員でアートでコミュニケーションをしてみようと集いましたが、まず 「皆さんにとって、にじみ絵教員養成講座研究会に関わるニーズは何ですか?」
と尋ねるところから始めました。その答えは、実に様々でした。
皆さんの声、どんなプロセスでこのにじみ絵が生まれたかに興味のある方は、ぜひ続きをお読みください。
にじみ絵教員養成講座研究会に参加するのは・・・
・いつかにじみ絵クラスを始める時のために、いろいろ学んでおきたい。
・楽しいから。会社はモノクロだけど、ここでは彩り豊かな世界が味わえる。
・私のまわりでは聞かないような言葉やお話があづ紀先生から聞けて、惹かれる。
・色々な人に出会えたことで私の世界が広がり、楽しい。
・年度末にしている実践報告のにじみ絵研究会がとても楽しみ。
・数々の課題に取り組ませてもらって、自然を深く観察できるようになってきた。
・自分とは違う領域の仕事をされている方と出会ってお話でき、エネルギーをもらえる。
(ヴェイルのクラスで出会った方の声も入っています。)
それぞれの方に、様々な良さを提供できていることに、感動しました。素晴らしい!
皆さんの思いに共通しているのは、より良い生活や社会に向かっての明るさや楽しさ、未来への希望に関わる何かをにじみ絵教員養成講座研究会での交わりの中に感じておられるということ。
しかしながら、すぐに何らかの方向づけを考えるのは難しいと感じました。そこで、共同制作に向けての方向性をしぼるのはやめて、自分の使いたい色を1つ選び、その色を使う思いを決め、その思いを色にのせて描いていくことにしました。この日集ったのは4人、各自が選んだのは次の通りです。
ゲーテの黄色ー輝き (田中あづ紀)
ゲーテの赤色ー芽吹き (田村秋恵)
ゲーテの青色ー流れ (林典子)
インディゴブルー(深い青)―つながり (西村慧)
今回はシュトックマー社のゲーテカラーも用意していましたので、皆さんそれを使ってみたかったようです。ゲーテカラーの3原色にシュミンケ社のインディゴブルーが選ばれました。そして、全紙大(110×80㎝)のケナフ特厚紙を湿らせ、一人一筆ずつ、順番に描いていきました。
1時間ぐらいで大きな紙面は色で満たされました。各自の個性とパワーは表現されているのですが、まだ混沌としていました。現在の研究会の状況をそのままを映しだしているように感じられ、おもしろいなぁと思いました。 これから、という気もしましたが、じりじり乾いてきたし、時間の制約もあり、その日は混沌のまま終えて、二次会へと向かいました。
枚方T-SITE8階にある、“MEAL TOGETHER”というレストランからの夕空の眺めは素晴らしく、お料理もドリンクもとてもおいしくて話がはずみ、夜も満たされたひと時となりました。
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さて、このアートでコミュニケーションには続きがあります。私のアトリエに預かっていたその絵は “続きがある!”と言うのです。私には言っているように思えるということですが・・・。
翌週の日曜日、額入れの手伝いに来てくださった田村さんもやはり同じ思いだったので、二人で続きを描くことにしました。
今度はどんなふうにまとめていくかを話し合い、“混沌の中にまとまりと希望が生まれるように” と願いつつ、ぬらし直して同時進行で描き進めました。少しまとまりが生まれてきた時、またじりじりと乾いてきたので、筆を置きました。
その日は、 “葛城発信アートFAIR 2018” へ応募できる最終日。「混沌から希望へ」と題して、何とかエントリーしました。完成度はさておき、研究会のメンバーとともに、チャレンジできたことが嬉しいです。
レポーター:田中あづ紀